静かに寄り添うアート|部屋に迎える5つのコツ
アートを愛する皆さま、こんにちは。Blue Coverのアートキュレーターです。本日から「アートとくらす」をテーマに連載開始です。
「朝、リビングの壁に掛けた一枚の絵に目が留まる。それだけで、一日の始まりが少し変わる──そんな体験をしたことはありますか?」
アートを部屋に迎えると、空間は驚くほど変わり、日常の中に「特別な居場所」が生まれます。
しかし、「何を基準に」「どう飾るのが正解か」と迷う方も多いでしょう。
そこで今回は、これからアートを楽しむ方が迷わずに、Blue Coverが大切にする静けさや余韻のある作品を暮らしに取り入れるための5つの具体的なコツをご紹介します。
例として、版画家そめやまゆみの作品《あおはたましいのいろ》を取り上げながら見ていきましょう。
コツ① 空間に合った「サイズ感」を選ぶ
大きな作品は部屋全体の印象を一変させ、小さな作品は近くでじっくりと楽しめる魅力があります。
リビングなら「壁に余白を残す」サイズを意識すると、バランスがとれます。
👉 例えば、そめやまゆみ《あおはたましいのいろ》(14.5×20.5cm)は小ぶりながらも、白い額装が作品を引き立て、空間に心地よい余白を生み出します。大きさではなく「空間との呼吸」が鍵なのです。

コツ② 額装もアートの一部と考える
作品は額装によって印象が変わります。作家自身が額装を選ぶ場合もあれば、購入者が好みに合わせて選ぶことも可能です。
《あおはたましいのいろ》は、作家自らがご自身のセンスをもとに作品が映える白の額をセレクト。青の濃淡がより澄んで見えるように計算されています。額装は「飾る場所の空気感にどう響くか」を考えるとよいでしょう。

コツ③ 色の効果を活かす
色は感情や空間の印象に直結します。リビングを明るくしたいなら暖色系、落ち着きを求めるなら寒色系を選ぶと効果的です。
青には「集中」「リラックス」を促す心理効果があるといわれます。《あおはたましいのいろ》の深い青は、日々の慌ただしさの中に静かな呼吸を取り戻させてくれるでしょう。
私たちBlue Coverが選ぶ作品の中には、派手さではなく『静かな存在感』を持つ色合いが特徴のものがあります。青はその代表格。見る人の心に波紋のように広がっていきます。
コツ④ 季節やライフスタイルに合わせて選ぶ
アートは「ずっと同じものを飾る」だけでなく、季節ごとに掛け替える楽しみもあります。春には軽やかな色合い、冬には深みのある色やテーマを。
小さな作品なら、収納や掛け替えも気軽です。《あおはたましいのいろ》のようなサイズは、暮らしのリズムに合わせて楽しむのにぴったりです。
コツ⑤ 「直感」を信じる
最後に大切なのは、自分が「いい」と思えるかどうか。理屈ではなく、作品と視線が出会ったときの感覚を信じることです。とはいえ、『直感は大事』と言われても、オンラインで数万円の作品を買うのは勇気がいりますよね。次回は、そんな不安を解消するためのガイドをお届けします。

そめやまゆみのこの作品に惹かれる人が多いのは、「なぜか落ち着く」「見ていると時間が変わるように感じる」からではないでしょうか。アートは人と人との出会いと同じ。理屈よりも心の声を大事にしてみてください。
まとめ
アートを部屋に迎えることは、日々の暮らしに静かで深い物語を加えることです。
サイズ感、額装、色、そして直感──ご紹介した5つのコツを参考に、ぜひあなたにとって「ここに置きたい」と思える一枚を探してみてください。
この記事でご紹介した版画家そめやまゆみ氏の他の作品は [こちら] からご覧いただけます。
次回について
「気に入った作品を見つけたけど、オンラインで高額なアートを買うのは不安…」と感じる方もいるかもしれません。
次回は、**「はじめてのアート購入ガイド|オンラインで買うときの注意点」**と題し、安心・安全に作品を購入するためについてBlue Coverの視点からお話をします。どうぞご期待ください。
English Version | 5 Tips for Bringing Art into Your Living Space
Welcome to “Living with Art,” a blog series by Blue Cover. As art curators, we specialize in works that bring quietude and lingering beauty into everyday spaces.
“You glance at a painting on your living room wall each morning, and somehow, your day begins differently.” Have you experienced this?
Art can transform a room, making it feel more personal and inspiring. Yet many wonder: What should I choose? How should I display it?
Here are five beginner-friendly tips for integrating art into your home, illustrated with “Blue Soul’s Color” (Ao wa Tamashii no Iro) by Japanese printmaker Mayumi Someya:
1. Choose the right size Balance your wall with breathing space. Small works like Someya’s print (14.5×20.5cm) bring calm with subtle presence. It’s not about size—it’s about how the work “breathes” with your space.
2. Consider framing as part of the art Frames profoundly change how a work resonates. The artist’s choice of a white frame enhances the depth and clarity of the blue tones, creating harmony with the room’s atmosphere.
3. Use the psychology of color Blue, a signature color in Blue Cover’s collection, promotes focus and relaxation. Works with quiet presence—rather than boldness—create ripples in the viewer’s heart, bringing tranquility to daily life.
4. Rotate with the seasons Art doesn’t have to stay static. Small works are easy to change seasonally—light hues for spring, deeper tones for winter—making art an organic part of your lifestyle rhythm.
5. Trust your intuition The most important reason to choose a work is that it simply “feels right.” Art, like meeting people, is about connection beyond logic. Listen to your heart.
Bringing art into your home is like opening a new window in your life. Yumi Someya’s prints offer a gentle way to begin that journey.
→ View more works by Mayumi Someya
Next Article Preview: “I found a piece I love, but buying art online feels risky…” Our next post, “First-Time Art Buyer’s Guide | What to Know When Shopping Online,” will help you purchase with confidence from the Blue Cover perspective.