ランチ探偵と相棒ノッペン、ぶらりアフターランチは木挽町『こだわり珈琲店』へ

ランチ探偵 銀座裏まち ぶらり旅 (2) ~『こだわり珈琲』

銀座二丁目、こだわりテイクアウト珈琲の「BONGEN」、行列客のほとんどが、外国人だ。木挽町通りの小路のさらに奥にあり、曲がり角に置かれた小さな標識でようやく存在が確認できる目立たぬ店だが、この日も十数人が店先に、さらに数名が店内で順番を待っている。

40分待って、二人もようやく店内へ。芳醇で濃厚なエスプレッソの香りが出迎えてくれる。
奥行3間もない店内はオーダー済み待機席の4名とオーダー待ち5名で大混雑。カウンターでは見事な『松の盆栽』を背に1人の男性が丁寧に注文を聞き、豆を挽き、なみなみと淹れたカップを両手で捧げそっと待機席へと運ぶ。この特別感も好いのだろう。香りと期待感倍増で、思わず満足感も溢れ出て来るような気がしてくる。そうか、これが人気の秘密か。

ランチ探偵 銀座裏まち ぶらり旅 (2) ~『こだわり珈琲』
ランチ探偵 銀座裏まち ぶらり旅 (2) ~『こだわり珈琲』
ランチ探偵 銀座裏まち ぶらり旅 (2) ~『こだわり珈琲』

(『BONGEN LATTE RICH』)

あまり特徴のない見た目だが大ぶりの紙コップにたっぷりの量。一口含むと確かに!濃厚、芳醇かつ、しっかり豊潤、奥深い味だ。紙コップとしては値の張る一品だが、クセになる。

他にはないこだわりの濃厚エスプレッソ群と盆栽インテリアを活かした‘’日本文化の設え”が大いに評判を呼んでいるようだ。BONGENとは盆栽の「盆源」からと。SNS時代。口コミで広まり、こんな裏通りもピンポイントで探し当てて来る。

珈琲好きのインバウンド顧客が、裏町の小路をこうして探し当て、たとえ小一時間並んでもの気持ちが、少しわかったような気がした。日本文化の象徴「盆栽」とこだわり珈琲の芳醇な香りのゆたかな調和。一杯一杯丁寧に、一人一人にていねいに供されるこだわりの一品のあじわい。飲みかけコップを手にネコペン探偵とノッペン君が店を出ると、幾組もの外国人が植え込みの縁やガードレールに腰掛け、飲みかけを満足そうに口に運ぶ光景が見受けられた。抹茶味も人気だ。こんなインバウンドも面白いね、余韻に浸りながら探偵が言った。

ランチ探偵 銀座裏まち ぶらり旅 (2) ~『こだわり珈琲』

執筆者:弓土 一也(ゆみと いちや)
キャラクターイラスト(ネコペン、ノッペン):独楽里(Komari) 

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