「ノッペン君!今日は午後から遠方だから、ランチは昨日テイクアウトを頼みましたよ。」
「ありがとうございます。そうでした、、さすが所長。早目に持ち帰りましょう!!」

午前11時過ぎ。二人がまず向かったのは老舗惣菜店、元祖コロッケで知られる店だ。

「チョージ屋」

歌舞伎座裏の銀座三丁目。木挽町仲通りの一画で昭和二年の創業と、100年近い歴史を持つ。
たまに並べば買える日もあるが、昼にはもう閉まっていることが多い。
人気サンドイッチは一定量が無くなると売れ切れとなる。
変わらぬ人気店はやはり〝事前予約〟が安心だ。

  

予約したのは元祖コロッケをコッペパンに挟んだ二個と、ハムカツを食パンで挟んだ一個。
これで十分〝二人前〟になる。どれも300円台~400円台とリーズナブル価格でうれしい。

最近のトレンドはお客様の要望で作り始めたというハムカツサンド。
定番コッペパンに最近は食パンも加わった。どっちを選ぶか、、楽しい迷い。
元祖の名に甘えないこの柔軟な対応力と企業姿勢。
こだわりの技と誇りと日々のたゆまぬ努力の積み重ねこそ。と。学ぶ。

ブルーの爽やかな包装紙を通した熱々サンドの余熱に心もウキウキ。足だって速くなる。 
続続いて二人が向かったのは、一押しの〝ランチ・デザート〟のテイクアウト。

◎『バナナジュース 銀座

昼どきはいつも長蛇の列が当たり前だが、まだ11時ちょっと過ぎ、行列もそう長くない。
ラッキー!今日はスタートダッシュが効いた。ほどなくして二人の順番が巡ってきた。

基本、「ミルク+バナナ」ベース+好みのトッピングをセレクト。自分仕様でオーダーする。
黒ゴマ、きな粉、はちみつ、レモン、ハーブ類と、、こだわりチョイス・スタイルが愉しい。
小サイズなら380円~、トッピングも50円程度と何と!リーズナブル過ぎる。たしかに、
裏小路の民家。質素な店先。夫婦二人のあうんの間合いで造り、手渡すだけの生ジュース。
と言ってしまえばそれまでだが、お客一人一人の気分や好みに合わせた一品の丁寧な提供。
バナナ・スライスまで入っての価格破壊、、、、いつもコトラー所長とノッペン君は感心する。

( 路地裏の人気店「バナナジュース 銀座」 )

                         

オフィスまでの帰り路。こだわりランチとデザートを手に、二人の足はさらに速くなった。
途中、目新しい風景を目にする。「あれ?所長、こんな壁絵、、ありましたっけ?!」

「屋外ギャラリー」というべきか?二階がギャラリーだが、コレも作品です!と書いてある。
「ノッペン君、いよいよアートな街になって来たね!」。「通るのが楽しくなりますネ!!」

♤      ♤      ♤     ♤     ♤     ♤

早足でオフィスに戻った二人、早速バナナジュースと100年老舗のサンドを卓上に並べた。 

定番コロッケサンドに、お客さんの声から生れた近頃人気のハムカツサンド。分け合う。
この日ハムカツは食パン仕様とちょっとチャレンジ?してみた。
「これ、コレ!秘伝のソースに練り辛子が効いて、、いつも変わらない味。ありがたいね。」
「やっぱり最高です!」 「そうだね!!でも次は『アメリカン』のサンドもありかな」
「そうでした!! あの味、あのボリューム、、 短いランチタイムも時々は好いですね。」

午後への英気をしっかり充電。二人の木挽町ランチはこうして今日も、大満足となった。

「銀座 アメリカン」

歌舞伎座の真裏、は名物サンドイッチ群(@800円~)の〝驚愕〟のボリュームで知られる。
ランチタイム。一番人気のたまごサンド等、いつもその変わらぬ味と量に感服させられる。
ドリンクとセットでいただく店内飲食と持ち帰りと、基本「二択」の店だが、サンドイッチと同時に
「食べ切れない時はどうぞお使いください」と「持ち帰りパック」も提供される。

そしてたいていは持ち帰ることになるのだ。なにしろ『たまごサンド』など、どう見ても
2~3人前〟と言ってもいい。基本サイズでも〝特盛ボリューム〟級なのだ。

ローストチキン(1200円)やローストビーフ(1600円)など最初からパック詰めするお客の姿もそう珍しくない。そう、この店は究極の〝持ち帰り〟人気店と言っていい。

〝木挽町界隈はグルメストリート〟そんな話しをよく聞くようになってきた、、

歌舞伎座の町、職人のまち、アートな街、、、、
東京・東銀座・木挽町はテイクアウト・ランチも多種多彩。こだわり店が共存、共生する。

この品で、、この味で、、、この値段で、、、、! 

              

執筆者:弓土 一也(ゆみと いちや)
キャラクターイラスト(ネコペン、ノッペン):独楽里(Komari)

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