「食欲の秋!! ノッペン君、ご当地B級グルメはいま、どんな状況かな?」
  「ええ、所長。もうすっかり定着していて、、あまり話題にはなりませんね!」

「2006年にB-1グランプリが始まってもうすぐ20年。「ご当地 三大焼きそば」と言われた山梨県富士宮市、秋田県横手市、群馬県太田市を食べ歩いたこと思い出しますよ。」

   「それは美味しい楽しい旅でしたね、所長。そういえば気になる店が、あります!」

 

11時50分過ぎ、二人は急ぎ足で銀座三丁目へ。木挽町通りから高速道路側に少し左折し「ふじとはち」に入る。「全国 第1位」の看板.が目立つ浜松餃子の文字も躍っている。


「ふじとはち」浜松餃子の店、そして『しぞーかおでん』など静岡ご当地グルメ店だ。

この日のランチは、浜松餃子定食(990円、富士宮焼きそば定食(1100円)、鉄板ナポリタン定食(1200円)など数種があったが二人とも、まずは初回。迷わず餃子定食を注文
円盤状に並べられた餃子の中央部にもやしトッピング。さっそく酢と醤油に店オリジナルのラー油をたっぷりかけて、戴く。ほど良くキャベツが詰まった餃子はスイスイ口に入り、ドンドン御飯が進む。この時期、重宝だ。ご飯もスープもセルフで好きなだけお代わり自由。ノッペン君、もちろんしっかりお代わりした。この時間、特に若いビジネス層でにぎわう。

浜松餃子の特徴は円形に並べて焼いた餃子の中央にもやしをトッピングして提供する形式。キャベツなど野菜が主の具を薄い皮で包んだヘルシー派。優しい味でクセもなく、いくらでも入ってしまうと評判。出て来た餃子を見て、味わって、、、 二人とも、成る程ナットクだ。
宇都宮をしのぎ、いまや餃子購入額全国一を誇る浜松市。地元の誇るソウルフードなのだ。

つけ合わせのコロッケも静岡名物の一つ、「みしまコロッケ」のようだ。軽くソースをかけて戴く。しっとり優しい食感。食後、コトラー所長、お代わりスープをセルフしながら店内を見回すとポスターが壁中に所狭ましと貼ってある。この店は、さながら静岡県のアンテナショップのようだ。見ているだけでもう静岡への旅行気分がいやおうなしに高まって来る。
黒はんぺんも懐かしいが、名物「しぞーかおでん」はあいにくランチではやってない。残念。

店を出た二人。木挽町通り~木挽町仲通りへと散策しつつご当地グルメ談義に花が咲いた。

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 東銀座には岩手県アンテナショップ『いわて銀河プラザ銀座』が歌舞伎座真向かいにあるのを始め、各地のソウルフードや地元グルメを楽しめる店がしっかりと定着している。

いわて銀河プラザ銀座」

 すっかり東銀座の顔の一つ。岩手県のアンテナショップだ。盛岡名物の冷麺や南部そば宮古ラーメンセットの他、ネオトーストなど菓子パンもランチ用、小腹用に、と売れ筋だ。
コトラー所長はランチの後、午後のティ―タイムにと「かもめの玉子」を時々買い求める。

「花山うどん」銀座店

ひもかわうどん〟として知られる北関東の幅広麺。
ココは群馬県館林で生まれた創業130年の老舗の都内3店舗(日本橋、羽田)の一つで、「超」が付く〝幅広麺〟たぬきの器が人気の店だ。ランチ時にはいつも長蛇の列。そしてインバウンド客が大半を占める。味もさることながら、写真映えが人気の源か。事前に商品券を購入し、指定時間に並ぶのだが、、、それでも相当の待ち時間は必至。覚悟が必要か。

❖名古屋みそカツ「矢場とん」銀座店

名古屋〝みそカツ人気店の銀座出店。都心の動脈「昭和通り」に面した二丁目角地にある。
所長もノッペン君も大大〝みそカツファン〟。同好の知人を誘っては、嬉々として案内する。

こんな各地名店の味がいつでも気軽に楽しめるのも銀座の裏まち、東銀座のソコヂカラだ。

❖大阪たこやき店「銀座 ふくよし」
 基本8ケ入り。「そのまんま」650円、「ぜんぶのせ」(690円)、「ねぎ塩だれ」690円、「牛すじやき」720円、「チリマヨパクチー」720円、、、 大阪のコアメニューがさまざま味わえる。手土産には「関西風稲荷寿司」1,100円も人気だ。
14時開店とかなり遅目のランチになるが、それがかえってうれしい常連も多い。

❖沖縄料理『島どうふ』

沖縄の産品を扱う老舗卸店が展開する一店。よく知られる「わしたショップ」も同系列とか。
昼は「ソーキそば」「チャンプル―定食」など数種からチョイス。所長とノッペン君の一推しは「ソーキそばランチセット」だ。かんすいを使った小麦粉で作る沖縄そばの一種でスペアリブがトッピング。定食セットで沖縄混ぜご飯「ジューシー」や店名に因む『島どうふ』が付いてくるのがうれしい。銀座一丁目のオフィスからは、晴海通りを渡ってずっと先、銀座7丁目となかなかだが、二人とも大の沖縄好き、時々無性に食べたくたくなる。クセになる。
因みに、今年の〝10月17日〟は『沖縄そばの日』なんだとか。また足が向いていしまう。
松屋銀座店の裏手、昭和通り側の三丁目にある「でーびる沖縄」とどっちへ行くか迷う時も。

❖「長浜屋台 やまちゃん 銀座店

ご当地グルメ、大トリはココ。歌舞伎座の裏手。木挽町仲通り入口で鮮やかな紅ショウガ色の〝暖簾〟の存在感は心強い。福岡・博多の屋台で知られる店。ノッペン君強力推しの店だ。

券売機でチケットをゲット。席に着く前に麺の好み聞かれる。所長は普通派。ノッペン君、いつもバリカタ派だ。そして、あっという間の出来上がり!超クイック。これが好い!!

毎日博多から空輸だというやまちゃん麺と濃厚スープ。これが、存外コッテリじゃない。
適度な脂身のチャーシューとたっぷりの万能ねぎのこれも山ちゃんだ。替え玉かライスがサービスに付いたりも。白胡麻、辛子高菜、そして好みで紅ショウガもたっぷりトッピング。
意外にあと味スッキリで、これなら替え玉も軽~く行ける。

博多の人気店の東京進出。2002年の開店でもう20年余。ランチ時は行列がとぐろを巻く。
ノッペン君、残業前や小腹空いた時、ココで体力気力を満タンに。ランチ以外も頼りになる。

手頃な価格で気軽に各地のソウルフードやご当地グルメがここでは幾つも!味わえるのだ。

銀座裏町、裏通り、やや華やかさには欠けるが〝ランチ求道〟の二人にはワンダーランドだ。

執筆者:弓土 一也(ゆみと いちや)
キャラクターイラスト(ネコペン、ノッペン):独楽里(Komari)

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