2025年(令和7年)1月6日㈪。
新年の仕事始め。銀座木挽町通り1丁目221-Bの企画編集事務所のスタート。

ネコペン探偵ことコトラー所長と助手のノッペン君。賀状やメールチェック後の11時半過ぎ。さあランチ食べ始め!と二人勇んで階段を下り通りに飛び出した。

目指すは銀座三丁目、初ランチとっておきのお雑煮専門店「銀座もちふじ」だ。
昭和通りに面した狭い階段下。いつだったか、或る日ふと、気になる看板発見。

以来、コトラー所長、折につけ、たびたび顧客や知人友人を案内することとなった。
「おっ、これは!」、「流石、銀座!!!」、みんな一様におどろき、そして面白がるのだ。

席に落ち着くとメニュー表とタブレットが渡され、主たるお雑煮セットに何をトッピングするか、、愉しく悩んだ上でタッチパネルでオーダーする。人出不足に加え、海外からのお客様対応に利便だからだろう。実際インバウンド客も少なくない。ニッポンのお雑煮体験だ。

メニュー表には、関東風「もちふじ特製お雑煮(税込1270円)」はじめ、関西風「白味噌のお雑煮」、中部地域に多い「ハマグリのお雑煮」瀬戸内地域の「焼きアナゴお雑煮」、さらにきのこ達お雑煮、豚肉お雑煮、白いかのかき揚げお雑煮、、味噌バターのお雑煮、と多士済々。

全国各地のお雑煮がここでは手軽に、気軽にオーダーできるのだ。しかも「つきたて」か焼きもちか、選べるうえに、トッピングも多種多様。自分流アレンジができるのも嬉しい。

昨年の2月開店。伸びるおもちが富士山に似ているからと店名「もちふじ」に。なるほど。
富士山に、お雑煮と来ては「お正月はココしかない!」と所長もノッペン君も早足となった。

所長は常陸のお雑煮(豚バラ肉、白ネギ、江戸菜、、)、ノッペン君はハマグリお雑煮(1700円)を注文。トッピングは大根に里芋。注文を終え、店内を見回すと12時前、来店客が次々と。

湯気が立ち昇る丼が到着して、、、二人とも一心にいただく。最後は、両手でドンブリごと、、、 この日もこだわった食材とだしのみごとな調和、バランス。完食したことは言うまでもない。

店を出た二人が向かった先は、、、マガジンハウスの脇、土地っ子が崇敬する宝殊稲荷神社だ
江戸初期、家康の重臣・板倉重昌公の江戸屋敷から移築したと言われるこの界隈の氏神様。
江戸城修築に全国から集った「粋」で腕自慢の木挽き職人たちの町、木挽町の「守り神」だ。

お詣りを済ませた後は食後の珈琲。めざすはこだわり珈琲の店、「やなか珈琲銀座店」
間口一軒ほどのごく小さな店構え。たった四席の幅の狭いカウンター席は先客女性が一人。だが、焙煎目当てのお客は次から次へと。この日の珈琲(モカ)を啜りながらコトラー所長、ゆたかな香りの中に〝平穏な一年〟を祈念し、そしてランチ道への邁進を誓い、祈った。

翌日の二人、新春ランチ二日目。目指すは「すが家」だ。
銀座3丁目。マガジンハウスビル真向かいの角にある、知る人ぞ知る和食の達人の一軒だ。 加賀屋の料理長を長年務め、料理一筋27年の菅谷義則氏の店としても知られる。

「ノッペン君、去年の『サンマの塩焼き定食』、あれは素晴らしかったね!」

(すが家、昨年10月末のさんま塩焼き定食)

「ええ、あんな大ぶりサンマ、何年ぶりだったでしょう!!」ノッペン君生ツバをごっクン。

そして、新春ランチ2日目。
尾頭付きの縁起物、とろさばの塩焼き定食(1000円)」。脂が十分乗った当店自慢の一品だ。

ごちそうさま!! ランチ探偵の二人、新年2日目もまたこうして木挽町の昼を堪能した。
「ノッペン君、次は天然鯛茶漬けランチ(お抹茶付きで1700円)も好いね!」
「所長!、さっき隣りの客が注文のアレですね?!。ちょっとうらやましかったです。」 

(すが家のとろさば塩焼き)

今年もこうして食べられることに深く感謝しつつ、基本、美味しく愉しく食べて行きたい。
年の初め。二人は固く誓った。

執筆者:弓土 一也(ゆみと いちや)
キャラクターイラスト(ネコペン、ノッペン):独楽里(Komari) 

関連コンテンツ