「ノッペン君、現代アートもなかなか面白かったね」
「ええ、昨日のギャラリー巡り、楽しかったです!」
「銀座、京橋はギャラリー集積エリア。ギャラリー巡り後のノッペン君推しの『薬膳カレー』、
現代アート風で見た目も味も面白かった!!」
「よかったです! 私、最近ハマッてしまってまして、、」

銀座しんのう『薬膳カレー』(銀座三丁目・木挽町仲通り)

ぐるりチーズがかかったカレー。形も味もかなりのこだわり。〝尖んがり〟が人気の素か。
スパイシーなカレーや、あまりに香辛料がキツい店は正直敬遠してたんだが、「昨日の薬膳カレー、
何とも美しく何ともふくよかな、個性派カレーだったネ」、とコトラー所長大絶賛!

前沢牛を使用しただけでなく、刻みらっきょや無着色の福神漬けに人参まで添えるこだわりぶり。
出されたクロモジ茶(美肌効果)にさらにもう一碗、南部鉄瓶で沸かした水は柔らかな口あたりで旨い。
セルフで何杯でもどうぞ!の声に奥へ向かうと鉄分豊富の貼紙まで。

coffee &Cake Ken’黒毛和牛ビーフカレー・セット」

(銀座三丁目・木挽町仲通り)
さて二人の定番カレーはココ。「Ken’scoffee&cake」。やっぱり週一回は行きたくなる。
イチ押しは特価でおトクなランチセット『黒毛和牛ビーフカレー』。(正価の20%も割安)
前菜の小鉢サラダを空にすると、やがてメインが到着する。
社員食堂にもありそうな平皿にカレーとライスのシンプルな盛り付け、
他にはラッキョウと福神漬けだけ。となんとも潔い。

しっかりと煮込んだマイルドなルーの中にビーフの確かな存在感。
柔らか過ぎず硬すぎず、ほどよくスパイスが効いた黒毛和牛の味わいと食感はいつも、静かな感動を運んでくれる。 
シンプル・イズ・ベスト!! だ。

    

珈琲も好いけれど、セット飲料はやっぱり『マンゴージュース』に落ち着くネ!とコトラー所長。
いつもマンゴージュース派。
スパイスの心地よいほてりをマンゴジュースが優しく受け止め、整えてくれる。
まろやかで上品な香りと爽やかな〝甘・辛〟のハーモニーだ。

飲み進むと中からマンゴー塊が見えてくる。たしかな味と心遣い。これも普段遣いの贅沢だ。
ノッペン君はいつもコーヒー派。ロココ調のおしゃれな店内は天井も高く、優美で、
匂い立つ珈琲の香りがリラックス効果を倍増させてくれるんです!、、ノッペン君のくちグセだ。
国民食とも言われるカレーライスラーメンと並び、いろんな店で提供され、好みも多様。
キライな人はきっと少ないはず。だからカレー・ランチは普段着だけど、奥もなかなか深い。
東銀座・木挽町界隈にカレーランチを出す店はかなりのはず。洋食屋で、和食店で、お蕎麦屋で、、
それぞれ工夫の一品が愉しい。そうそう、広東風お粥の店は薬膳カレーも人気だ。

喫茶「樹の花」豆カレー(銀座三丁目・木挽町仲通り)

J・レノン&ヨーコ夫妻ゆかりのカフェでいただく優しい味ともてなし

ほのかにやさしいスパイスの香りが口内にそっと広がる。そう、まったく辛くない豆カレー。
少しも主張しないが味わい深い。少な目でオーダーした五穀米のライスと交互に口に運ぶ。
そして、、
さり気ない誇りと香りをそっと漂わせる女性スタッフの自然な身のこなしも味わい深く。
オーダーから提供までの自然な気配り、、暑い日、すぐ空になるグラスの冷水がいつの間にか注ぎ足され、、
言葉少なの中にも何よりごくごく自然なやわらかい笑顔。優雅なもてなし。

      

 

1979年8月1日。開店から間もない4日目の奇跡。
狭い曲線階段を上がると年輪を重ねたアンティークな硝子扉。
艶光りする年季の入った卓と椅子、、ここは知る人ぞ知る伝説の店だ。
そうそう、階段下にポスター二枚貼ってあった。
白地にくっきり店主のメッセージが記された一枚と、いまも変わらぬ店内写真のポスター。

「樹の花」はビートルズのジョン・レノン&オノ・ヨーコ夫妻が歌舞伎座を訪れた際に立ち寄ったことでも知られる。
それから、46年にもなる。

ジョンとヨーコ夫妻も眺めただろう二階・ステンドグラス席から歌舞伎座タワーの裏通りが見える。
ちょうど斜向かいに白地にピンクのウエストラインが特徴のマガジンハウス社正面ファサードが見えている。
ノッペン君とコトラー所長、二人ともお気に入りの眺めだ。

執筆者:弓土 一也(ゆみと いちや)
キャラクターイラスト(ネコペン、ノッペン):独楽里(Komari)

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